今回の記事はいかがでしたか。あるがままの私たちを知ってもらえれば幸いです。
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丸安毛糸のあるがまま
本投稿は note.com にて 2023年6月13日から6月30日まで、全5回に渡って連載されたものをまとめた記事になります。
はじめに
屋久島は九州本土最南端の鹿児島県佐多岬から南南西約60kmの海上にあります。その豊かな自然は、1993年に日本初の“世界自然遺産”に登録されて一躍脚光を浴びました。私(丸安毛糸 岡崎社長)は、2022年の年末年始に初めて屋久島を訪れて以来、1年半の間で4回もリピートするほど魅力にハマっています。このゴールデンウィークにも、経営者仲間たちを率いて「屋久島ツアー」を決行。何度も屋久島に通う魅力についてご紹介します。
注)今回のシリーズだけは「ニット社長」改め「メリノ社長」です(笑)ツアーガイドの室井ちゃんが私をそう呼ぶからです。
――屋久島といえば縄文杉が有名で、多くの人が一度は行ってみたいと憧れる場所ですが、「何度も屋久島へ行っている」と言う話は、あまり聞いたことがありません。単刀直入にお聞きしますが、なぜ何度も屋久島へ行きたいと思うのでしょうか?
社長:
私はまだトレッキング歴・登山歴は2年ですが、その間に4回 屋久島へ行っています。お正月とゴールデンウィークを利用して。こんなに屋久島好きになった大きな理由は、屋久島公認ガイド「室井(むろい)ちゃん」のおかげですね!
彼との出会いは、2021年のお正月。私が初めて屋久島へ行った時のことでした。まだコロナ禍で旅行者が少ない時期だったけど、屋久島を周るにはガイドが必要だと思って、旅行会社に相談したんです。その会社を通じて紹介されたのが室井ちゃんでした。
――屋久島へ初めて行って、初回でそんな魅力的なツアーガイドさんに出会ったんですね。室井ちゃんはどんな方なのですか?
社長:
室井ちゃんは、34歳。埼玉育ちで屋久島に移住した青年です。移住した理由を聞いたら、「なんといっても住んでる場所からの自然の距離の近さ。海も山も川も全て身近にある屋久島、ベッドタウンの埼玉にはない風景でした」と話してくれました。
彼は屋久島だけじゃなくて、関東のことも分かっているし、ほかの山にもたくさん登っているから、話題が豊富で話しやすい。そして、互いに「ギア好き(登山道具が好き)」という共通点があって、彼とは登山道具やウェアの話題で盛り上がるんです。リュックやギアがどうだった、こうだったって。
室井ちゃんは特にアウトドア製品の“素材”に詳しくて、繊維業界の人しか知らないような素材の名前をよく知っている。私がニットメーカーの社長だと知ると、メリノウールが登山には最高なことから、「メリノ社長」とあだ名で呼んでくれるようになりました(笑)
※なので、今回の記事のタイトルが「メリノ社長」になっているのです!
――「メリノ社長」って良いあだ名じゃないですか!屋久島で有名なのは「縄文杉」。室井ちゃんに案内してもらって、岡崎社長も行かれたのですか?
社長:
じつはね、1度も行ったことない(笑)
観光地として整備された場所よりも、室井ちゃんが日々歩いて見つけた“山好きの名所”に連れて行ってもらう方が、私はワクワクするんです。知る人ぞ知る、縄文杉と並ぶ巨樹に連れて行ってもらったこともありますね。
社長:
私が屋久島へ行く時は、滞在日数だけ伝えて、室井ちゃんに計画を立ててもらっています。「屋久島へ30回来てもらっても、違う場所を案内しますから」って言ってくれて、本当に優秀なツアーガイドですね。
屋久島の自然の魅力に加えて、室井ちゃんへ会いに屋久島へ行くようなもんだね。
▶︎ 屋久島公認ガイド 室井 佑太さんのプロフィールはこちら
――本題に入る前に、「ウールは登山ウェアとして素晴らしい」とお話しされていることについて、もう少し詳しくお聞きしたいと思います。ニットに長年携わってきた岡崎社長が感じている、登山ウェアでのウールの良さとは何ですか?
社長:
今回の屋久島でも、もちろんウールの登山ウェアを持って行きました!
登山やハイキングのウェアに多く使われるのがウールの中でも「メリノウール」という素材。羊毛の中でも繊維が細く、伸縮性に優れた毛質の「メリノ種」という羊から刈り取られた羊毛のことです。
メリノウールは保温・保湿機能があって、寒い時は暖かく、汗をかいたり暑い時は涼しくしてくれる。山を登ると汗をかくけど、登るにつれて気温は低くなって風の影響も受けるから、温めたり・汗を発散させる機能が必要不可欠。その機能をウールは、自然に備わっているんだよね。
さらに、メリノウールは防臭機能もあるから、汗をかいても臭わない。山小屋に泊まる時はお風呂に入れないから、この機能はありがたい!化学繊維で速乾性や防臭効果のある生地もあるけど、天然の繊維でこの機能を持つウールは本当に素晴らしい!
▶︎ メリノウールに関する詳しい情報はこちらから
――ウールというと、冬に着るというイメージでした。ウールを使った登山ウェアが、登山を快適にしてくれるんですね。
社長:
そうだよね!私はウールを創る仕事に携わっていながら、自分が登山するようになって、ウールが登山ウェアとしてどれほど素晴らしいか、初めて体験したんです。山登りしてる人たちが「ウールが良い」って言ってたことが、恥ずかしい話、今さらながら私も分かるようになってきました。今ではウールのTシャツと靴下は登山に欠かせません。
じつはね、室井ちゃんから「メリノ社長」と親しみを込めて呼んでもらえて、とても嬉しいんだよね(笑)
――今年のゴールデンウィークも屋久島へ行ったとお聞きしました。今回は経営者仲間を連れて、「屋久島ツアー」を開催されたそうですね。
社長:
はい。いよいよ今回の本題です!今年のゴールデンウィークは2泊3日で、経営者仲間8名と屋久島へ行ってきました。私にとって4度目の屋久島。
いつも屋久島へ行った時は、Facebookで投稿するのですが、「屋久島っていいですね」「連れてってください」ってコメントが届くから、ついに「屋久島ツアー」開催です。ツアープランはもちろん室井ちゃんと一緒に企画しました。
今回のメンバーに「じゃあ、屋久島行こうか」って連絡すると、一番最初に返ってくるのが、なんと…「屋久島ってどこにあるの?」っていうリアクション(笑)
メンバーの中には「屋久島は伊豆諸島じゃないよね?」って質問する人もいて(笑)たしかに、屋久島ってどこにあるか、東京からどうやって行くのか知らない人が多いんだよね。
――屋久島は沖縄の一部と間違えられることもありますよね。岡崎社長は東京からどのようなルートで屋久島まで移動するんですか?
社長:
いろんなルートがあるんだけど、羽田空港から飛行機で鹿児島空港まで行って、鹿児島空港から屋久島空港までの直行便を利用します。鹿児島から屋久島までは約45分で簡単に行けちゃう。私はいつも朝イチの羽田空港発の便を利用して、午前9時半には屋久島空港にいます。
――今回はどんな滞在だったのでしょうか?
社長:
じつは今回、1番気がかりだったのは天気。出発前は、滞在する3日間とも大雨の予報が出ていたんです。初めて登山するメンバーもいたので、屋久島の思い出を嫌なものにしてほしくなかったので、とにかく天気が気がかりでしたが…。ところが、蓋を開けてみると、私たちが屋外にいる時、雨はほとんど降らず。
――すごいですね!
社長:
元々、屋久島は雨の多い島だから、今回は雨かぁ…と諦めかけていましたが、本当不思議なことが起きました。
まず初日は、屋久島の観光名所「白谷雲水峡」へ。有名なトレッキングコースです。苔むす森(通称「もののけ姫の森」)は、スタジオジブリの作品『もののけ姫』の舞台のモデルとしても有名で、この日は観光客が多かったですね。
ツアー最終日の登山に向けた足慣らしにと、白谷雲水峡をトレッキングしながら、初めて屋久島へ来たメンバーに、室井ちゃんから屋久島の紹介をしてもらいました。
社長:
白谷雲水峡は青々とした苔の景色がとても素晴らしい。森をずっと歩くんですが、とても綺麗でした。
社長:
そして、2日目は巨石のあるコースをトレッキングしました。
――前回は、屋久島ツアー1日目についてお聞きしました。2日目は、巨石と滝のあるコースをめぐったそうですが、屋久島は巨石も見どころなんですね。
社長:
そうなんです。屋久島でまず目にする大きい岩。とくに屋久島の頂上に大きな岩がある景色があるんです。
ガイドの室井ちゃんによると、「屋久島の約70%が花崗岩(かこうがん)。海底で発生したマグマが冷えてかたまり花崗岩になり、地殻変動でそれらが隆起したのが屋久島。雨水による侵食を繰り返し、花崗岩は形を変えてきましたが、山頂は雨水がすぐ流れていくので侵食が進みづらく、巨石を維持したまま残ったと考えられます。」と教えてもらいました。
社長:
屋久島は標高250mほどの場所でも高さを感じるんだけど、それは平らなところから急に斜面があって、大きな岩盤があるからなんです。
この高い山に南から湿った空気がやってきて冷やされると、雲になり雨が降る。こういった地形の特徴で、屋久島は日本一雨が多い場所であり、その条件が屋久島特有の「屋久杉」や「苔」が育つ最高の環境になっているんです。
苔があることで水が保たれて、屋久杉が根を張って生きていける。苔を利用して屋久杉は森をつくるんですね。屋久島ってすごい!
社長:
屋久島は滝の景色も素晴らしくて、その秘密を室井ちゃんから「屋久島の川の数は約140本ですが、その全てが急な流れ=無数の滝を作り出します。特に雨上がりの増水した滝の景色は圧巻です!」と聞いてます♪
――大迫力の景色ですね!水が豊富ということは、水も美味しいんですか?
社長:
水が綺麗で、湧き水が飲めるんですよ!
屋久島は土が少なく多少の雨でも濁りにくい。日本一の雨量ながらも川が急で長さは短い。なので、花崗岩の栄養が入り込む間もなく流れていき、超軟水の柔らかい水になるんだそうです。
社長:
この日、トレッキングから戻ると、夕方から台風並みの土砂降り。翌朝までものすごい降ってたんだけど、夜は早く寝て、眠っている間に雨は上がって、3日目に出発する時には、なんと快晴!
――うわぁ、快晴なんて凄い!屋久島へ来る前は、3日間とも大雨の予報だったんですよね。
社長:
私たちが外出する時は、全然雨降らなかったんだよ!そして、いよいよ屋久島滞在最終日。私が行きたかった場所へ向かいます。
――さて、屋久島ツアー最終日。前日の夕方から台風並みの大雨だったそうですが、翌朝には快晴に。この日はどこへ行ったのでしょうか?
社長:
最終日は、私が行きたかった「太忠岳(たちゅうだけ)」へ登りました。太忠岳は標高1,497m、屋久島を代表する山の一つ。屋久島は「洋上のアルプス」とも呼ばれていて、九州最高峰の宮之浦岳 (1,936m)をはじめ、標高1,000mを超える山々が連なる場所なのです。
山頂にはとってもユニークな巨石(天柱石)があり、高さ40mの一枚岩の花崗岩(かこうがん)から作られた大きな岩があります。麓の町、安房からもその岩の大きさがよく分かる程で、親指を立てたように空を突き刺すようにそびえています。
登山口の「ヤクスギランド入口」から山頂への往復には約9時間を要する健脚コースとなっています。頂上に近づくにつれ、ロープづたいに上がって行くんです。この日は、私たちの登山ガイドのために、室井ちゃんと彼の友人ガイド・タロウちゃんも一緒に登ってくれました。
――なんかすごいですね。頂上の岩は、空から落ちてきたような、不思議な光景。
社長:
この日は、他の登山者がいなかったから、みんなでこの景色を独り占めして、お弁当を食べました。
社長:
そして、ガイドさん2人も驚いてたんだけど、雲海を見ることができたんです。2人とも何度も太忠岳に登ってるけど、雲海を見たのは初めてだって感動してました。
――前日は、台風並みの大雨で、登る朝になったら快晴になってて。頂上に登ったら雲海が見えたって、なんていうシナリオですか!
社長:
みんな、本当に喜んで満足してくれた様子でした。
滝の流れる音、鳥の声を聴きながら、日本の自然世界遺産の森を歩いて。最高の場所で、最高の体験ができたと思います。今回、屋久島をガイドしてくれた2人は、本当に屋久島の魅力を教えてくれたと思います。
後日談として、今回の屋久島ツアーで初登山した経営者仲間のうちの2人は、帰ってきてから筋肉痛が大変だったと聞いてます(笑)
今回のブログで、屋久島の素晴らしさを少しでもお伝えできたら嬉しいし、この素晴らしさを体感してみてください。私もまた屋久島へ行くことを楽しみにしてるし、屋久島に興味があるとか、行ってみたいという方がいたらご連絡ください!ほんと屋久島は行けば行くほど、魅力が深まっていきます。
(おわりです。最後までお読みいただきありがとうございました)
今回の記事はいかがでしたか。あるがままの私たちを知ってもらえれば幸いです。
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