何度でも夢を追いかけて挑戦できる世界であってほしい。そのメッセージを込めて挑む!
岡崎:
私たち丸安毛糸は、青木が挑戦を公表された2022年からスポンサーとして協力させていただいています。ストレートに質問したいのですが、スポンサーからの資金はどういったことに使われるのですか?
青木:
主に海外遠征の渡航費と滞在費に使わせていただいています。
競技をするにあたって必要な道具(スキー板、ブーツ、ストック、ゴーグル、ヘルメットなど)を含めて、毎回約100キロの荷物を持って移動しています。そのため、飛行機での移動には超過料金がかかるんです。例えば、1回の往復でチケット代25万円、超過料金70万円ほどが課されますね。
そして、現地での滞在は最低でも年間で120日ほどあり、スキー場の近くに泊まらないといけません。ヨーロッパのホテルは高いですから、平均的に1泊2~3万円は宿泊費がかかり、そこに食費やスキー場のリフト券代が積み上がってきます。少なくても年間で500~700万円はかかります。
もちろん、こまめな行き来を控えたり、荷物を減らすといったやりくりは常に行っていますし、競技以外の出費は自分で負担しています。しかし、近年の円安や燃料・物価高騰の影響を受けて、年々出費が増えているような状況ですね。
岡崎:
私たちはアスリートの華やかな部分につい目が行きがちですが、見えない努力をされているんです。挑戦を続けるためには先立つものが必要。口だけで応援を伝えるよりも、具体的な行動で力になりたいと協力させていただいています。青木のひたむきさ、真っ直ぐにやり抜いて結果を出す姿勢は、私だけでなく、丸安毛糸に関わる一人ひとりにも勇気を与えてくれると信じています。と言いつつ、費用対効果ウンヌンより、純粋に応援したいという気持ちが一番大きいです。
青木:
ありがとうございます!
じつは、オカジュン(岡崎)にはスポンサーになってほしいなどとは言ったことはなかったのですが、私のSNSでの発信を読んで、彼なりに動いて応援してくれたんです。スポンサーの提案をもらった時は本当に嬉しかったですし、皆さんからの応援のおかげで、今のスキーの活動が成り立っていると思います。
岡崎:
青木は2026年のミラノ・コルティナダンペッツォ冬季パラリンピック以降にも、新たに挑戦したいことがあるそうですね?
青木:
はい。私はスポーツを通じて色んな方にお世話になってきて、このバトンを未来の若い子たちにつなぐために、何かできることはないか考えています。合宿先で高校・大学生の子たちと話す中で、熱量はあるけど家庭環境などで辞めざるを得ない子たちがいることを知りました。未来のスポーツを担う若い子たちを支援する枠組みを新しく創りたいと企んでいます。いかなる状況でも挑戦ができ、 何度でも夢を追いかけることができる。そんな世の中であってほしいから。
私は既存の仕組みが変わって、世の中がより良くなっていくのを見る瞬間に大きな喜びを感じるんですよね!それは、脊髄損傷の事故、パラリンピックへの挑戦といった体験から、これから私が挑戦することすべてに通じることです。
岡崎:
青木と話すといつも刺激をもらいます。2026年以降の挑戦も目を離せません。まずは、ミラノ・コルティナダンペッツォ冬季パラリンピックに向けた活躍を心から応援しています!
本日はありがとうございました。