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本投稿は note.com にて 2024年5月22日から7月3日まで、全7回に渡って連載されたものをまとめた記事になります。
2024年1月、岡崎社長はイタリアに旅立ちました。目的は、イタリアはフィレンツェ開催の糸の見本市『Pitti Filati(ピッティ・フィラーティ)』(今回は2025年春夏向けの素材プレゼン)に、MONTELUCE(モンテルーチェ)として出展する様子を見るためです。
イタリアまでの道中や、展示会でのスタッフたちの仕事っぷり、そしてイタリアの美味しい食べ物などを、岡崎社長の目線で語ってもらいました。
――今回はなぜ社長もイタリアへ行くことになったのですか?
社長:
これまでの連載でも、丸安毛糸のスタッフたちがPitti Filati(ピッティ・フィラーティ)のこと話してきたでしょ?
「Pitti Filati(ピッティ・フィラーティ)」とは?
Pitti Filatiは、イタリアのフィレンツェで年2回開催される、糸や編み物の国際展示会。世界中のデザイナーやバイヤーが集まり、最新のトレンドを発信するとともに、製品や技術に関する情報交換の場として注目を集める。
↓ 過去に連載された「スタッフ出展レポ」はコチラから
社長:
彼女たちは展示会のために行ってて現場が最優先。
だから、Pitti Filati(ピッティ・フィラーティ)の雰囲気や、
イタリアの良さについて、
写真を撮ってるヒマなんかないわけ。
でも、
もっとこの展示会や、イタリアでの臨場感を伝えたい
っていうのもあってね。
イタリアにも久しく行ってなかったので、
撮影担当として今回は、
「こうやって写真を撮るんだ!!」
というお手本をね…(笑)
それは冗談として、冬は安いから。
――安いんですか?
社長:
冬はホテルも半額ぐらいで行けるんだよね。
イタリアは夏がオンシーズンだから、夏の方が高い。
観光客もすごい多いしね。
で、経理にも、
「俺行っても大丈夫かね?」
って聞いてみたら、
「社長一人行くくらいなら」
って、言ってくれたんで、
それで行かしてもらったっていう感じですね。
――今回は誰が行ったんですか?
社長:
前回も行ってる、
片野、岡崎淳、台湾出身の汪(ワン)、
シンガポール出身の李(リー)に加え、
今回はヨーロッパ初めての沓澤(くつざわ)が参加して、
日本からは5人が行きました。
このメンバーに私がついてった感じ。
――みんな一緒に行ったんですか?
社長:
私以外の5人は、土曜日に羽田からロンドンに入って、まずはそこで1泊。
社長:
今回は、初めてロンドン経由で、
ロンドンで1日自由行動で、
スタッフたちは、大英博物館に行ったり、
李さんがロンドンの大学出身だから、
彼女が学生の時によく行ってたインド料理屋さんで、
ご飯食べたりしてたみたいだよ。
――インド料理ですか?
社長:
元々インドはイギリスの植民地だったから、
インド料理の美味しいお店が今でもたくさんあるんだよね。
イギリスの料理っていうと、
「美味しくない」ってよく言われるし、
実際に美味しくないところも多いんだけど(笑)
インド料理は抜群なんだよ。
値段も安いしね。
――初めて知りました。
社長:
翌日、スタッフたちはロンドンからフィレンツェへ。
社長:
日本からフィレンツェは直行便が無いんですよね。
で、ヨーロッパでトランジットするとさ…
ロストバゲージする可能性が高いんだよ。
――ロストバゲージ?
社長:
バックとか預けた荷物がどっかへ行っちゃう…
――そーなんですね…(汗)。
社長:
あっちは適当だから、ちゃんと積まないで出発しちゃって、
向こうに着いたら荷物が出てこない…なんてことザラだから…
荷物には、展示会に出展する大事なものもたくさんあるから、
荷物が無い…
じゃあ仕方ないね…
ってワケにはいかないので、
対策として、
空港に到着したら一旦荷物はピックアップするのが、
丸安毛糸の海外出展のルール
になっているんだよね。
――そこは、これまでの経験から培われたノウハウなんですね。
社長:
そうだね。
だから、フィレンツェで展示会の時は、
いつもパリとかロンドンに1泊してから現地に入るんです。
社長:
で、翌日ロンドンの空港で荷物をまた預けて、
フィレンツェにみんなも荷物も無事到着。
――社長は別行動?
社長:
私は、1日遅れで日曜日に、
今回は成田空港から行ってみました。
ここ最近は、海外行く時には羽田空港を利用していたんだけど、
羽田は駐車場もいっぱいだし、
ゲートも混んでて、ちょっと不便だなって思ってたのね。
もしかしたら、成田は空いてるんじゃないかなって思ったらさ…
社長:
ばっちり読み通りでさ。すごい空いてたの。
家からの距離は倍ぐらいあるけど、
両国からだと空いていれば40分で着くし、
民間駐車場に車もサッと置くことができる。
しかも、成田の方が多少安いんだよ。
――そうなんですね!
社長:
こんな調子でラウンジも空いててさ、ゆっくりカレー食べたりしてさ。
ゆとりある気持ちで飛行機に乗れたわけですよ。
社長:
私は1人で、ドイツのフランクフルト経由でミラノに寄りました。
ミラノには、30年前からお世話になってる、
日本人のデザイナーが住んでいて、
小川さんっていうんだけど、
その小川さんと久しぶりに会ってゆっくり話したくって。
家を出てからちょうど24時間後に、
ミラノのホテルにチェックインすることができました。
――では、ここからはフィレンツェに入る前日、社長が滞在していたミラノのレポートをお願いします。
社長:
これはミラノのホテルの朝ごはん。
社長:
午前は1人で散歩がてらミラノ観光。
ミラノのドゥオーモ(大聖堂)。
中には入らなかったけど、ミラノに来たので挨拶しておこうと。
――いい天気ですね。
社長:
そうね。
1月下旬のミラノは、気温はマイナスで、
日本よりちょっと寒いぐらいかな。
ここがルイヴィトン。
ここがプラダの本店。
社長:
小川さんとは午後に合流して、
そのあとミラノを案内してもらいました。
これはミラノで一番新しいと言われている、PORTRAIT(ポートレート)。
PORTRAIT(ポートレート)ミラノとは? ↓
社長:
そこにある、アントニアという店が、
今すごく流行っているとのことで連れてきてもらったんだけど、
閉まってたんだよ。定休日…。
いい店で入りたかったなと思いながら、
その写真だけ撮って、
すごいおしゃれな店でかっこいい店でさ、
いいお店でしたよ。
入れなかったけど…(涙)。
社長:
中庭を抜けて出てくると、
ミラノ高級ファッション街があってさ、
そこをぶらぶらして。
社長:
今、洋服売れないから、ディスプレイは小物が多かったね。
ファッションブランドの洋服全面じゃなくて、
ウィンドウにさ、バックを置いてるよね。
これはね、10 CORSO COMO(ディエチコルソコモ)。
ここも休みだったんだよね…(笑)
――なんと…。
社長:
私がミラノに行った前の週がミラノコレクションで、
翌週がウニカっていう世界三大ファッション素材の見本市があるらしく、
ちょうど何もない週で、街もちょっと一息ついてたみたい。
なので、小川さんが機転を効かせてくれて、
「チャイナタウンって行ったことある?」
って連れてってくれました。
社長:
どうやら、いまミラノのチャイナタウンがすごくアツいらしくて。
――ミラノにチャイナタウンがあるんですか?
社長:
前は汚い店ばっかりだったんだけど、
街路樹もあってすごくオシャレな街に変わってて、
人も多くて活気があったよ。
中国人もイタリア人も、週末になるとすごい人らしい。
餃子持ち歩きながら食べたりして、
すごいいい感じの街になってるって教えてもらったよ。
――日本にいると全然わからないことですね。
社長:
これ、小川さんの友達の中国人がやってるワイン屋さん。
社長:
ここがすごかった。
小川さんと私が行ったら、飲め飲めって、
ここにあるワインを色々と飲ましてもらってさ、
もう中国の人も、もう口肥えてて、
イタリアの高いワインを中国にも輸出しているようで。
みんなイタリア語で会話をしていたけどさ。
こっちに住んで、言葉を覚えて、商売やって。
輸出したりで、ガッツもあるし裕福だよこの人たち。
だから、洋服屋は閉まってたけどさ(笑)
なんか、こういうのを見れてよかったな。
そして次の日。
社長:
ミラノからフィレンツェに向かう駅。
ミラノ中央駅って、すごく大きくってかっこいいね。
ホームは20番線ぐらいあるんじゃないの。
グリーン車に乗ったんだけど、
1人一席!!
メニューを配られたから、
せっかくなら食べようと思って。
――いいですね。
社長:
フレンツェの駅に着きました。
フィレンツェのホテルにようやく到着。
部屋はキレイな所でした。
社長:
これは、サンタ・マリア・ノヴェッラっていう、
オーガニックの香水とか石鹸を扱っているお店で、
日本でも表参道や名古屋に出店されています。
社長:
その本店がホテルの真ん前にあったので、
チェックインした後に行ってみました。
社長:
Blooming in Paradise というイベントが開催されていました。
以上、フィレンツェに到着直後の、
ホテル周辺のレポートでした♪
――いよいよフィレンツェに到着して展示会です。
社長:
私が着いた日は、展示会の前日で、
もうスタッフが先に到着して準備に取りかかっていました。
ここが会場の入り口。
今回のPitti Filati(ピッティ・フィラーティ)のテーマは「タイムレス」。
モンテルーチェのブース設営中。
社長:
今回の準備はすごいスムーズだったみたいだよ。
――と言いますと?
社長:
前は、ブースの壁紙と床の色が発注と違ったりとか、
現地スタッフとのトラブルがあったじゃない。
――そうでした(笑)
そのトラブルの顛末はコチラ ↓
社長:
今回は全然問題なくスムーズに準備が進んだようです。
イタリアでの展示会も慣れたもんですね。
社長:
スタッフだけだと、こういう写真を撮るヒマなんかないからさ。
だから私が撮影スタッフとして今回は…(笑)
――重要な任務です(笑)
社長:
で、ブースの飾りつけが終わってから、
片野さんから今回出展する素材の説明や、
来場される方とのやり取りのレクチャーなど。
社長:
あれこれと、スタッフ同士で2時間ぐらいすり合わせていたんじゃないかな。
――準備もバタバタ感がなく、順調な滑り出しですね。
社長:
スタッフ全員が素晴らしい仕事っぷりで、
見てて不安になる要素が無かったね。
中でも、片野さんが、もう完璧だったんだよ。
素材もわかってるし、
これまでの出展経験を活かして、
改善を繰り返し、確実に進化している。
なんなら、レストランの予約までちゃんと調べていたりでもう完璧(笑)
満を持して翌日からの本番を迎えられました。
「準備おつかれさまでした!」と、
「明日からがんばりましょう!!」
を兼ねて、軽くホテルの近くにあるイタリアンで夕飯。
社長:
その後は、女子たちお待ちかねのジェラート。
社長:
彼女たちは、前日もジェラート行ったらしいんだよね。
夜の9時半ぐらいなんだけど、
イタリアでは当たり前のようにジェラート屋がやってるんだよね。
――みんな嬉しそう。
社長:
背景はフィレンツェのドゥオーモ。
町に一つさ、大きな教会があるんだよ。イタリアには。
次の日の朝ご飯。
社長:
向こうのプルーンってめちゃめちゃうまいんだよ。
――そうなんですか!?
社長:
日本のプルーンは硬いのが多いじゃん。
こっちのはふにゃふにゃに柔らかくてさ、イタリアにいる時は、いつも朝飯はプルーン2個にヨーグルトかけて食べるんだよ。
生ハム食べてさ、クロワッサンとカプチーノ飲んで、
最後にプルーン×2個とヨーグルト。
展示会の当日のお昼は、忙しくて食べる時間がないから、
みんな、朝にしっかり食べるようにしてね。
これホテルの中庭。
ホテルのフロント。
社長:
いよいよ、「Pitti Filati(ピッティ・フィラーティ)」の初日。
会場までは歩いて行きます。
これはモンテルーチェのブース入り口です。
社長:
これは、毎回あるトレンドブースで、
いろんな糸や編み地が石みたいに飾られていて、
今回はマイルストーンというテーマで、
うちの編み地も、
こんな感じで飾られていました。
これは、ミレフィリって言うイタリアの糸屋さん。
これはうちのブースね。
ほら、人がたくさん!!
――たくさん人が訪れてますね。
社長:
3日間で80社ぐらい商談して、今回はとても多かったみたい。
それ以上入れられないっていうぐらい、
スタッフたちも全員がひっきりなしに忙しくしていたよ。
社長:
初めての方の多くは、知人に「あそこ見にいった方がいいよ」って言われて来られた方も多くいたし、毎回来てくれる方は、新作を楽しみにしていたりで、とにかくブースは終始賑わっていました。
あと、中国のお客さんが今回多かったみたい。
中国から来た方は、汪さんがプレゼンを担当してくれました。
――モンテルーチェとして、ファッションの本場イタリアに日本から乗り込んでいるワケですが、気後れなどはないのですか?
社長:
ないない。
もう、全然対等にやれていると感じてますよ。
スタッフたちも自信を持ってあの場に立っているもんね。
「MONTELUCE(モンテルーチェ)」とは?
丸安毛糸が展開する糸のオリジナルブランド。ブランド名はイタリア語の「モンテ(山)」と「ルーチェ(光)」からなり、糸に触れることで、ひらめきや感動を感じて欲しいという想いが込められている。
――モンテルーチェと、Pitti Filati(ピッティ・フィラーティ)に出展している他社のブースの違いってどんなところでしょうか?
社長:
モンテルーチェの特徴は、製品の数が多いのと、
着ることのできるサンプルが並んでいるということです。
多くのブースは、糸をただ見せるためにブックを見せてピックアップして終わるんだけど、
うちのブースは編み地があって、製品があるんです。
ブックは最後にちょっと色選びの確認のために見せるぐらいで、
見せ方が他のブースとはちょっと違う。
――よりイメージしやすくなるところを、ちゃんとお客様目線で。
社長:
そう。
他はそんなことやってなくて、
クローズドなブースがいっぱいあるのよ。
受付がいて、アポイントが入ってないと中は見せないとか。
うちは、フラっと入れてサンプルも直に触れるからさ。
興味が沸けば、すぐ商談にも入れるし、
パッと見て、すぐに編み地や製品をピックアップして、
「これください」って言う人もいるし、
あと一つ、モンテルーチェの特徴といえば、
グレーのブースと、モードっぽい黒の服で統一しているところかな。
他のブースでこんなのないんだよ。
他のところは、みんなもうクラシコイタリアっつってさ、イタリアのかっこいい親父的なネクタイしてさ。いい素材みたいなの着てるんだけど、
うちは黒で統一。
すごいシャープなの。
それらがブースの特徴だね。
社長:
時間が空いた時、他のブースを10件くらい見て回ったんだけど、
そこでプレゼンを受けてみると、
やっぱりうちの糸って、他と較べても全然違うの。
作り方とか、クオリティとか。
向こうは、綿100%とか、ウール100%とか、そういう上質なものが多いんだけど、うちが材質で勝負しようとしても、お客さんはうちからそういったものは絶対買わないから。
――上質なものは他社にあって…。
社長:
そう。
カシミア100%とかの材質は、うちのブースでは一個も扱っていないから。
そういうのではなくて、うちはカシミヤとポリエステルとか、ちょっと変わった表現をさせたりしているのね。
なので、他を見に行って、うちのは他が扱っていないものを提供できているとはっきり実感できたんだよね。
それでも、お客さんは展示ブースにいっぱい来てくれたし、受注もできたので、それってとても自信になるよね。
イタリアでも充分通用するんだって。
――世界で通用する糸屋になってる実感ですね。
社長:
口コミでね、
「モンテルーチェは見た方がいいって言われたからきたよ」
っていう人が多かったのは、
それぐらい差別化されているってことだし、モンテルーチェが支持されて広まっている証拠だとも思うんだ。
イタリア出展の回数を重ることによって、評判にもなってきてるし、
ちゃんとそこで、売り上げ的な結果を出すこともできている。
他社がやっていないことで、日本といった雰囲気や情緒で得ることもせず、真っ向勝負できているのが、成果を得られている理由だとも思っているんです。
そんなこんなで、初日は盛況のうちに終了。
みんなクタクタの腹ペコでの夕飯です。
これが実は名物のバターチキン。
これも名物、オムレツみたいなのですよね。
で、最後はベリーの盛り合わせ。
この日はジェラートは行かないんだけど、
ここでもまた、女子たち甘いもの食べてます。
――展示会2日目です。
社長:
オープン前にちょっと打ち合わせをしてからのスタート。
2日目も、次から次へと人が訪れました。
社長:
ウチのブースはスタッフの移動が多いんだよ。
スタッフがブースを行ったり来たりと大忙しで。
でもさ、チームワークが見事で、入ってきた方が座ったら、周りの手が空いてるスタッフが、様子を見て商品をぱっぱって持ってくる。
流れるようにね、全員がやる。
ムダな動きがないんだよね。
これはすごかった。
実際この目で見てびっくりした。
――別に岡崎社長が、「無駄な動きを減らしなさい」とか言ってないんですよね。
社長:
全然ない。
お客様に今これを見せてるんだったら、ブックはこれが必要かなといった感じで、まぁ主体的に、みんながあうんの呼吸でやってるんだよね。
また、商談が終わった後にも、元ある位置にさっと戻したり、整理したり、次のプレゼンもやりやすいように配慮したりと。
だから、みんながずっと動いてる。
大したもんだなと。
そんな2日目も無事終わり、この日の夕飯は、
トラットリアアルマンド。
社長:
丸安毛糸の本社がある両国に、フィレンツェのこの店で修行した人がやっているトラットリア モンテトミっていう本格的なイタリアンがあって、そこには2~3回行ったことあったのですが、
片野さんがそこの店主が修行していたお店が近くにあることを調べてくれて、このトラットリア アルマンドを予約してくれて、初めて行ってみました。
その店では日本人女性が働いていて、
その彼女に、
「おすすめ全部出して」
って頼んで、
「実は私たち両国から来たんです」って言ったら、
両国のモンテトミの店主のことも知っていて、
「うちで働いてました。それで来ていただけたんですね。ありがとうございます」
って喜んでくれて。
そんな出会いもありました。
ニンニクが結構効いたパスタ。これめちゃめちゃ美味かった。
パスタの茹で加減もちょうど良くて。
これがTボーンステーキね。
キアナ牛て言うんです。日本には入ってこないんだよ。
フィレンツェしか食べれない。
実は最終日もキアナ牛の店を予約しているから、
最終日に食べようっていう雰囲気もあったんだけど、
「でも、キアナ牛はフィレンツェ来ないと食べられないんだから、今日も食べようよ。俺、イタリア来たら昔は毎日肉食ってたよ」
って言ったら、
じゃ、食べましょうかって、
注文して、肉食べて、
美味しかった♪
社長:
みんないい顔してるね。
社長:
で、ぶらぶら歩いて、
ミレフィリっていう、イタリアの大きな糸屋さんが主催しているパーティーにみんなで行きました。
社長:
これが、すんげえパーティーでさ。
会場に1,000人…いや、2,000人はいたんじゃない。
社長:
バンドやったりさ。照明がすごかったり、
なにより人がすごかった。
食べ物たくさんあったけど、
我々はすでにしっかり食べてきたからね。
社長:
しかし、なんなのここは?みたいな(笑)
社長:
結局2時間くらいいて、途中で抜け出して帰りました。
みんなも、こんな世界もあるんだって社会勉強になったんじゃないかな。
――3日目はPitti Filati(ピッティ・フィラーティ)最終日です。
社長:
初日と2日目は、9時から6時半くらいまで開場しているのですが、
最終日はもう、午後2時ぐらいになったらお客さんもいなくなって、
それぞれブースも片付け始めて、
我々も2時から3時に片付け始めて、4時ぐらいには撤収が完了しました。
社長:
で、これ見てよ。
前回から専用の箱を作ったんだよ。
――専用の箱?
社長:
展示会に荷物を運ぶ専用の箱。
編み地もぴったり入るサイズで。
これまでは、ビニールでくるんでさ、
荷物をまとめるのが大変だったんだけど、
これはジャストサイズで収まるから、
片付けもすごく楽で、ボンボン入るわけ。
箱の側面にはモンテルーチェの名前が入ってね。
ブックなんかも綺麗に収まる。
――きっと、片付けの時間とか早くなるんでしょうね。
社長:
そうそうそうそう。
めっちゃスムーズになったみたい。
――これは空輸便で送るのですか?
社長:
行きは正月明けすぐに送って、荷物は早めに到着させておくの。
この発送に間に合わなかったものは、スタッフが飛行機に乗る時に直接持っていく。
――それをトランジットの時は、その都度到着した空港で荷物を一旦受け取ることを必須にしているんですね。
社長:
その通り!
先に送れるものは早めにこの専用の箱に入れて送っておく。
これが着いてないとさ、展示会になんないからさ。
――綺麗になった。
社長:
早めに撤収したから、夕飯の時間まで2~3時間の余裕ができました。
ホテル戻って自由行動。
私は、フィレンツェに来てからまだ街をぶらついてなかったから、1人でぶらぶらしていました。
歩いてヴェッキオって橋で有名なところです。
ヴェッキオ とは? ↓
社長:
こういう、川沿いね。
綺麗なんですよ。
夜はライトも綺麗だからさ。
――空もいいですね。
社長:
日本ではあんまり見れない色の空だよね。
社長:
で、
これが最終日にいつも行く、
Tボーンステーキ屋さん。
社長:
私はここのTボーンステーキが世界で一番美味いと思っています。
社長:
サラダを取って、オリーブオイルつけて食べる。
これがタルタル。
社長:
沓澤めっちゃテンション上がってますね♪
彼が肉すげえ好きでさ。
イタリアに来てテンションMAXの瞬間(笑)
初海外の大仕事を終えた安堵もあったんだろうね。
あとは、メインディッシュ。
Tボーンステーキ1.7キロ骨付きがやってきます!!
社長:
それがさ…。
なんか、注文の仕方を間違えたのか、
1.7キロが3つも来ちゃって…。
――えらいこっちゃ…。
社長:
がんばって食べたよ全員で(笑)
沓澤が1人で2kgくらいむしゃむしゃ食べてた。
――それでもそんだけ食べれるってことですよね。
社長:
もう、赤身のとこだけを塩とオリーブオイルでシンプルに。
――ステーキソースとかではなく。
社長:
そう。大体、塩とオリーブオイルだけ。
――1.7kg×3つだと…お値段も結構するんじゃないですか?
社長:
するね(笑)
でも、女子たちは基本的に飲まないし、沓澤も飲まない。俺も淳もそこまで飲まないから、うちらはワインとかでお金がかかるってことがほとんどないから。
ワインもっとね、ハウスワインねいつもね、この人数でもせいぜい2本ぐらい。もう本当に口潤す程度の層ぐらい。どこ行っても。
次のPitti Filati(ピッティ・フィラーティ)のときには、きっと来場者が今回よりも増えるから、もう予約した方がいいかもしれない。
というくらい、私たちはここが一番だと思っているんです。
今回も安定の味。
やっぱり最高でした♪
――女子たちは、この日は甘いものは?
社長:
もういいですって。お肉でお腹いっぱい…。
「珍しいね。今日はいいんですか?」
って聞いたら、
「いいです」って(笑)
――最終日、帰国となりました。
社長:
女子スタッフたちに、
「今日はホテルの朝食ではなく、
外で食べようと思っているのですが、社長も一緒に行きますか?」
って言われたので、
ホテルは12時チェックアウトだし、時間にも余裕があったから、
ホイホイついてったのね。
で、出かけたはいいものの、
ちょっとだと思ってついて行ったら、20分以上も歩かされてさ(笑)
朝食を食べにどこまで行くんだよって…(笑)
調べんだろうね、こういう甘いものとかね。
コーヒー美味しいところとかさ、いろいろ調べてさ、
コーヒーと甘いパン食べてね。
それからスーパー行ったりして、
社長:
しかし、よく動くわ。
彼女たちは終始疲れ知らずでした。
みんなね。探究心旺盛で。
でさ、街にさ、
プリクラじゃないけど写真機があったわけよ。
写真撮りましょうってなって、
社長:
みんなでこうやって写真撮って、そこでね、
自分たちで撮って、
笑ってる。
社長:
そこら中でこんなことやったりして、
まぁ、よく楽しんでるよね。
――青春真っ只中みたいな。
社長:
だから連れていきがいがあるよね。
でも、沓澤はね出不精なんで、ここには参加してない。
ロンドンで、同じような感じで、
2万5,000歩も歩かされたって嘆いていたから、
今回も危険を察知してホテルにいたね(笑)
他の連中は、写真撮ったり、買い物に行ったり、
とにかくね、動いてさ、調べてさ、
ああいう好奇心とね、探究心旺盛な人たちって面白いよ。一緒にいて。
社長:
大体、同じ世代のおっちゃんと行くとなると、イタリアの食事のあとは、最後グラッパ飲んで終わりなんだけどさ、
彼女たちはグラッパ飲まないから、
「ジェラートいきましょう♪」
って、寒い中ジェラート食べるためにやっぱり延々と歩かされたりさ、
ちょっと行くんじゃなくて、もう延々と歩いてさ、
途中で写真撮ろうとかさ、
若いよね。
だから、今回このメンバーと一緒にイタリアに来れて、
私はとても新鮮だった。
何だかみんなでキャッキャやってたんだずっと。
――そこに、まみれて、楽しかったと。
社長:
楽しかった(笑)
――いい旅だったんですね。
社長:
そうだね。
仕事もちゃんと成果もあるし。
他の糸屋さんも見れたし、他のブースとの差別化にも確信が持てたし、昔からお付き合いしてる糸屋さんにも営業に行けたし。
――仕事はしっかりやって。仕事以外もわいわいきゃっきゃと。
社長:
そうそう(笑)
メリハリが効いている海外出張だったね。
今回、初海外出展参加の沓澤は、英語ができないことに申し訳なさや歯痒さを感じてたらしいのね。
でも、そういったことも含めて全て経験だから。
最初はできなかったり、上手くいかないことがあっても、ある意味それは当たり前のことだし、
私も、32歳の時に初めてイタリア行った時は、何にもわからなかったし、自分に対して歯痒さもたくさん感じたよ。
そこからイタリアには30~40回行って、最初の頃はまだ若かったから、2日で25社ぐらいのブースを見て回って、色々と勉強したから、段々と慣れてきて上手く立ち居振るまえるようにもなった。
今回は6社ぐらいしか見て回れなかったけど。
途中でもう疲れちゃったもんね(笑)
やっぱ、若い頃はそれだけ体力もあったし、
見る体力もあったし、選ぶ力もあったし、
そんなんでずっと毎年ね、
15年ぐらい行き続けて来て、
ここ最近はもう、若いスタッフにバトンタッチして、
みんな初回は上手く立ち回れずに、
自分なりに歯痒さを抱くんだよ。きっと。
そのうち、自分のスタイルが見えてきたり、役割がわかってきたりして、そこからが面白くなっていくと思うんだよね。
だから、彼もここで踏ん張って、
また、海外出張の自分の役割や活路を見出して行ってほしいな。
社長:
そうそう。
フィレンツェの最終日、やっと晴れたんだよ。
これはまさしくイタリアの空です。青いんだよね。
社長:
それまではずっと曇ってたんだよ。
こんなにワーッと晴れたのフィレンツェに来てから初めてで、帰る時に初めて晴れたねって。
(おわりです。最後までお読みいただきありがとうございました)
今回の記事はいかがでしたか。あるがままの私たちを知ってもらえれば幸いです。
丸安毛糸は『世界中のニットを愛する人たちが集う会社』です。私たちは、ニットを愛し、新たな挑戦に立ち向かい、未来を切り拓いていく仲間を募集しています。
会社説明会開催情報や募集要項、エントリー方法など、採用情報ページでご確認ください。