常にお客様(ユーザー側)視点に立つこと
- 更新日
- 2020.8.27(木) 14:32
- (投稿日 2020.8.27(木))
こんにちは。
今、フライングジーンズは、文化服装学院の学生さん達のアイデアを取り入れることが始っています。
繊研新聞さんにも、掲載されました。
先日、製造をお願いしている、丸和繊維工業さんにお邪魔して、よりFlying Jeansを理解をしていただくために、動体裁断、動体縫製のレクチャーと
加藤さん、丸和繊維工業の鈴木さん、久保木さん、そして私のオンラインミーティングにも参加していただきました。
モノ作りは、常にトライ&エラーの繰り返しです。
より良くしていく努力は惜しみません。
大幅な変更はありませんが、細部の変更の打ち合わせしました。
股下を4cm、削りました。
ウエストの位置が少し高い。履き心地は良く、それでも支障はないのですが、「カッコよさ」も追求するFlying Jeans。
4cm削ることで、よりウエスト周りがスッキリしました。
丈を4cm長くしました。
加藤さんは足が長い為、すこし短かった。誰にでも対応出来るように、もっと長くして、ロールアップで対応して
もらおうとも思いましたが、それではやはりスッキリしないので、これも加藤さんの足の長さに合わせました。
もう一つ、私から提案がありました。
それは、ポケットを1つ追加することです。
Flying Jeansには、ポケットが一つだけあります。
それが象徴的なアイコンにもなっている膝上の、スマホポケットです。(特許申請中)
「座ってる状態の場合、従来のポケットの位置だと物の出し入れがしづらい」
そんな加藤さんの意見から膝上にポケットを配置。
Flying Jeansのロゴも入っており、水色のタグが顔を覗かせます。
そう、Flying Jeans には、ポケットはここしかありません。
お尻側は座っているから使わない。前ポケットも、入れずらいし使わないからです。
でも、私からの提案は、スマホポケットと反対側、左側の前ポケットを1つだけ付けることでした。
理由は、
私(健常者)が履いた場合、スマホポケットは使いません。使えません。
落ちにくい構造の仕様にはしているものの、スマホの重さ入れると不安です。
だから、入れるとしたらハンカチくらい。
私にとっては、ポケットがないジーンズと同じです。
そこで、1つだけポケットを作るとしたら、どんな仕様がいいのか、そんな話し合いが進みました。
車椅子ユーザーも、健常者も両方にメリットがある、そんなポケットとは?
ポケット口の切り方、手の入れやすさ、、、そんな議論をしていたのですが、どうも加藤さんの反応がイマイチ。
オンラインで顔色はよく見えないですが、、、
これまで幾度か、そんな反応を感じることがあります。(笑)
それは、私がユーザー視点に立っていない時、なんですね。
「けんぼー、そもそも、必要なのかな。あったら便利なのかな?使う?」
「いや、正直言うと、使わないですね、、、」
「岡崎社長は使うと思いますが、私たちは使わないと思います。」
「何故なら、ある程度の荷物は、車椅子ユーザーは皆、リュックサックを持っていてそれに入れて、車椅子の後部
にかけています。
それ以外の物で、常に携帯していたいのはスマホだけなんです。だから、スマホポケットだけで充分です。」
そして、ここからが重要なんですが、、、
「それにですね、車椅子を漕ぐ時、少し前のめりになる。そうしないと力が入らないからです。
その時、ポケットに何か入っていると違和感があるし、邪魔になると思うのです。」
なるほど!
自分たちの便利さと、車椅子ユーザーの便利さは、全く違う。
またしても、思い知らされた感じがしました。
かくして、ポケット追加案は、中止になりました。(笑)
まだまだ、知らないことばかりです。
より良くしていこうと言う気持ちの中に、どうしても自分事や、健常者も便利であればよりいいのではないか、、、と言う
考えが入ってしまう。
まずは、車椅子ユーザーのみが、カッコいいジーンズを作り上げて行くこと、それが大事であり、原点です。
多くのこと考えなくてもいいのです。
加藤さんのサイズで、加藤さんが求めるものとは?
加藤さんは、Flying Jeansを毎日履いています。
一番よくわかっている。
毎日リハビリをしていますが、その時も履いたまま出来るそうです。
それほど、身体の動きにフィットしているということ。
もうFlying Jeansしか履けない、と言います。
これからも、Flying Jeansは進化していきます。
楽しみにしてくださいね!