すき焼きの名店「いし橋」に行ってきました
- 更新日
- 2017.5.5(金) 12:35
- (投稿日 2017.5.5(金))
こんにちは。
カチカチカチ! ほのかに綺麗な火花。
「ありがとうございました。 行ってらっしゃいませ。」と、女将。
カチカチカチ、とは「切り火」のことです。
肩越しに火打石と火打鎌を強く合わせて、火花を打ちかけます。
一番の勝負時や、悪いことが起きませんように、縁起がいいことが起きますように。
出がけに「行ってらっしゃい」の意味をこめて、「切り火」をしたのが粋な江戸っ子流。
時代劇で、見たことがある「切り火」でしたが、私、初めて経験しました。
食事だけでも十二分に満足した帰り際の玄関。
さらに清々しく、いい気分になりました。
そんな「切り火」で女将さんが送り出してくれたのは、神田末広町のすき焼きの名店
「いし橋」。
ミシュラン☆とっているそうです。
この近所に住むお客様に連れてきていただきました。
平日のみの営業、5部屋だけの個室だから、なかなか予約は取りづらいそうですが、
この方の町内会、神田明神のお祭りの会の顔なじみと言うことで、来ることが出来たんです。
明治5年創業の精肉店が明治12年に創業し、以来最高級の黒毛和牛が頂ける老舗として愛され続けています。 強面の石橋さんは今5代目だそう。
趣のある一軒家。店内は完全個室で、専属の仲居さんがすべて調理し、手際よく取り分けてくれるので、鍋の状態などを気にすることなくお話ができ、接待にも向きますね。
このレベルのお肉になると、もう言うことはないです。(笑)
A5だか霜降りだか、等級や格付けはわからないし、まあ何でもいいんだけど、
何だかな〜、とにかく美味しいです。サイコーです。
突出し2品も、えっ!これが突出し!?って思えるほどいいお味。
その後すき焼きに、締めの「おじや」もここの名物。卵のフワフワ感と焦げたお醤油の香りで、まだまだ食べれそう。
お新香と食べごろの果物で終わります。
私くらいの歳の仲間が集まると、「霜降りはもういいや、、、そんな食べられない、、、」となるのだけど、最後まで普通に食べられたし、量もちょうどよかった。
家屋、お部屋、接客、作法、お味、、、江戸を感じます。
またここは、日本三大祭りの一つ、神田祭の氏子。(三大祭りは、祇園際、天神祭と神田祭です。)来週、各年行われる本祭を控え、自然にお祭りの話や、本当の〆方の話になります。
場所も雰囲気もそんなところなので自然に、江戸っ子の話に花が咲きます。
そしてそして、、、
お腹も気分も満足した帰り際、玄関での「切り火」。
美味しいだけではなく、こう言う名店は、すべてに気持ちよい程度に満足をさせるんですね。
「日本」と言うと、和のイメージですが、「東京」と言うと、今は「TOKYO」。
デジタルのイメージが強い気がしますね。
だけど、このようなかつての「江戸文化」も同時に大切にしていきたい、、、そう思いました。