拝啓

立夏の候、貴社におかれましてはこのコロナ禍にあっても苦境に負けず

更に社業に邁進されておられることと存じます。
また平素は、ひとかたならぬお力添えを賜り厚く御礼申し上げます。

まだまだ落ち着かない状況が続いている中、しかも緊急事態宣言が発令中にこのような
ご案内を差し上げていいものか、大変苦慮いたしました。

しかしながら、開催をすることを決めました。

昨年の4月7日に、最初の緊急事態宣言が発令されてから1年経ちましたが、状況は
変わっておりません。
私たちはこの1年、社員と社員の家族、お客様の健康と安全を守りながら、出来る限り
経済を止めないことを念頭に、常にお客様からの要望とお客様が喜ぶことを考え、
粛々と素材開発と新しい製品を作り続け、展示会を開催してまいりました。

これまで毎回の展示会で、新素材やそれを使った様々なテキスタイル、製品を見て下さるお客様が、

感激し創作意欲を刺激され、本当に明るい笑顔で私たちと会話が弾む光景を目にしてきました。
前を向いて一緒にモノづくりが出来る熱い思いと、笑顔を拝見するにつけ、ファッション業界での

私たちの役割を再認識し、とても嬉しい気持ちになり開催してよかった、と思えるのです。

ニットで沢山の笑顔を作り出すことが、私たち丸安毛糸の仕事の目的です。
そうであるならば、このような状況下ではありますが、何とか開催したい、
そう思っています。

止めることは簡単です。
しかし私たちは、何とか「今」出来ることを考え、行動していこうと思います。

拙い文章で大変恐縮ではございますが、私たちの主旨をご理解いただければ幸いです。
また、お越し頂けるのであれば大変有り難く存じます。

感染対策は、より徹底いたします。
場所、日時の変更をすることになるかもしれません。
その他、日々刻々と変わる状況を見て再度検討の上、大きな変更があるかもしれません。

何かと不便の多い今日ですが、この状況が一日も早く解消され、平穏な日々が戻りますようお祈り申し上げます。

敬具

 

2021年4月30日
丸安毛糸株式会社
代表取締役　岡崎博之